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今回は、ビジネスにおいてよく聞く「戦略」についての解説です。かっこいい響きに釣られがちですが、実際に営業における戦略とはどういう意味なのか、また戦略の作り方について解説していきたいと思います!
戦略とは?
まず、営業における戦略とは何かについて説明していきたいと思います。
ビジネス・営業における「戦略」とは、端的に説明すると「目標までの道筋を定めること」です。
より具体的に言うと、会社の持つリソース(人員、予算など)を考え、それらをできるだけ効率的に活用しながら目標を達成できるような道筋を立てることをさします。例えば、どのターゲット層を狙って営業をするのか、どのように競合他社との差別化を図るか、などが挙げられます。
このように、目標を最も効率よく、達成しやすい計画を立てていくのが営業戦略です。
ここでよく「戦術」という言葉と意味が混ざってしまいがちですが、これら二つの間には明確な違いがあります。
戦術とは計画の中身、つまりどのように立てた道筋を遂行していくかが戦術となります。例えば、決めた各ターゲット層に対しそれぞれどの程度の人員と資金を分配するか、などが挙げられます。要するに、営業における戦術とは計画を遂行するために行う具体的な「行動」を指します。
「戦略」の重要性
先ほど戦略と戦術の違いについて述べましたが、ここに戦略の重要性があります。よくやってしまうのが、どう行動しよう、つまり、「戦術」ばかり考えてしまうことです。
しかし、戦略がなければ、仮に短期的に一時的な成功を収めることはできたとしても、長期的に設定した目標を達成することはできません。
実際に行動に移る前に、どのような市場で戦っていきたいのか、どのようなターゲット層を狙いたいのか、どのような相手と戦っていくのか、その相手とどのような差別化を図っていきたいのか等、様々な分析をし、成功を収めるための戦略を考えていきましょう。
その後、戦略を実行するための具体的な戦術を考えれば、完璧です。
戦略の立て方
ここまで戦略とは、についての説明をしましたが、次は実際に戦略を立てるにはどうすればいいのかについて解説したいと思います。
大まかにステップは4つあります。
- 現状分析
- 目標設定
- 「やり方」の決定
- 具体的な計画の作成
1. 現状分析
先程戦略の重要性で挙げた通り、市場が現在どのような状況であるのかを把握するのに加え、会社の状況(人員の数、使える資本)など、現在の環境をできる限り把握しなければなりません。
特に、フレームワークなどを用いて現状目標を達成できていない問題点、いわば課題を見つけなければなりません。
フレームワークとは簡単に言うと問題をどのように切り取るか、ということです。
これができなければ、どんなに良く、緻密な戦略を立てることができたとしても現状分析を誤れば、全く効果を発揮しないどころかむしろ逆効果になってしまう可能性があります。
現状分析は戦略の根幹を担うので、できる限り細かく正確な分析が求められます。
2. 現状を正確に把握できた後は、その現状からどのようになりたいのか、という中長期的目標を設定しましょう。
この時に現状をしっかりと理解した上で目標を設定することです。現状を知ることで、どのように会社として進化していくのが一番良いのかが見えてくるはずです。
3.「やり方」の決定
現状分析を終え、目標を設定した後は、どのようにその目標を達成したいかを決めましょう。
どういうことかというと、目標を達成するまでになるべくセーフティーファーストで動くのか、それともかなりのリスクを負ってでも早く目標を達成するために動くのか。
これはそれぞれの会社次第なので、会社の状況や社員のやる気など、様々なことを考慮して一番会社にとって最適な方法を選びましょう。
4. 目標を達成するための具体的な道標を作る
ここまで来たら戦略作成はもうほぼ完成です。
あとは最終的な目標を達成するために、しっかりとスタートからゴールまでの道のりを見失わないよう短中期的目標を決めましょう。
ここで重要なのは、目標を達成するための具体的な期間(○月○日まで)と、具体的な数字(売上○円)を設定することです。こうすることで、会社のメンバー一人一人が何をするべきかを自らが把握しやすくなり、その目標のために努力することができます。
また、注意して欲しいのがこの短中期的目標は難しいものの、達成可能である目標でなければなりません。簡単すぎるとすぐ達成してしまいモチベーション低下につながってしまう一方、難しすぎると、大きなストレスを感じてしまい、逆効果になってしまいます。
この4つのステップが戦略を立てる上で必要不可欠な手順です。
戦略を立てる際、これらが一つでも欠けてしまうと失敗する可能性が高くなってしまうので、戦略を作り終えた際、一つも抜けてないよう確認しましょう!
営業戦略の進め方
営業戦略が形成された後は、実行に移さなければなりません。そのためには、戦略をもとに具体的な戦術を形成し、活動計画を作りましょう。
その際、注意しなければならないのは以下の3点です。
1. やるべきことを細かく具体化する
営業戦略を作った際に何をするべきか、の指標はできたと思います。そこで営業戦略をもとに何をしなければならないのかを考え、そこから細分化することで一人一人が目標を達成するためにこなさなければならないタスクなどを明確化することができます。
例えば、顧客満足度を上げるためにこれから顧客に対してこまめに連絡を入れる、などといったものや、より細かく見るために今日中にAさんに書類を作成してもらう、などのミクロな課題設定も重要です。
2. 現在地と到達地点の数値化(KPIを設定)することで成果を計る
ここが一番営業戦略を進める際、最も重要になってきます。細かくタスクを設定し明確化した後、当然ですが全てが順調に上手くいくわけではありません。
そこで、各タスクの進捗状況と実際に出ているべき成果を定量的に計るためにKPI(重要業績評価指数)を用いるのがベストです。例えば、1ヶ月後までに利益を○%あげる、などいつまでに何をするべきなのか、またそれがどの程度達成できているのかをKPIで設定できます。
また、更に大事なことが、複数のKPIを設定する、という点です。
目標達成のためにはいくつものタスクが複雑に混在しているため、これらをKPIを用いて数値化することで自らの現在地から到達地点までの距離を綺麗に計ることができます。
複数の、また細かくKPIを設定すればやらなければ自らのタスクを追いやすい上に、達成できなかった場合問題発見、改善もしやすくなります。これにより、問題発見・解決のサイクルをより速く回すことができるのに加え、計画から大きく遅れてしまったり、逸れてしまう前に修正しやすくなります。
3. 常に営業戦略を見直し、改善を図る
どんな営業戦略にも間違いや改善できる箇所があります。
しかし、重要なのはその改善できる点をいち早く発見し、こまめに修正することです。気づいたら手をつけられないくらい手遅れ、元々の計画とかなりかけ離れてしまった、などのことがないように継続的に目標を達成できるペースでタスクをクリアできているか、などの細かい確認が必要になってきます。
また、どの業界であっても競合他社の状況や経済の状況など、様々な外的要因により当時予定していた戦略を修正しなければならない時が多々あります。修正せず、そのまま対応せずにいると気づいたら戦略が失敗するどころか企業自体が取り返しのつかないところまでの危機に陥ってしまう可能性もあります。
このような状態にならないために、戦略の進み具合や戦略に影響しうる要素を常に気にかけ、改善の必要性がある場合はその都度戦略や戦術を見直しましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。企業の長期的な成長には必須の営業戦略、ぜひ今一度自分達の目指している所のイメージを明確化し共有できているか、そのためにやるべきことが全員に伝わっているか、ちゃんと現在の市場に対応しているかなど様々な要素を見直し、改善を図ってみてください。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
参考文献
https://www.salesforce.com/jp/hub/sales/sales-strategy/#what-is
https://sora1.jp/blog/sales-strategy/#i
https://www.similarweb.com/blog/sales/b2b-sales/what-is-sales-strategy/
https://www.cyzen.cloud/magazine/sales_strategy#section02