DORIRUブログへようこそ!
DORIRUブログは、DORIRU株式会社が運営する営業系ブログです。海外で注目を集めている営業/マーケティングトレンドから、新人向けの営業テクニックまで、営業に関わる幅広いテーマについて語っています。
スポーツや勉強にそれぞれのコツがあるように、営業活動にもコツがあります。もちろん、ベテラン営業マンのみなさんは自分の経験から培った自分に合ったコツやテクニックを持っているかもしれません。しかし、新人営業マンは突然商談に送り出されても困ってしまいますよね。今回は新人営業マンがすぐ使えるような商談のコツや、テクニックを集めてみました。
新人の方にとっては新しい発見に、そしてベテランの方にとっては復習の内容になれば幸いです。
それでは行きましょう!
商談について
商談とは、自社の商品やサービスの取引に関する交渉であったり、相談の場と言えるでしょう。ここでの営業マンの目的は、相手に自社製品やサービスを買ってもらうことです。逆に、商談に応じてくれている側は、自分たちの課題が解決されることを期待して商談に臨んでいます。主に商談の流れは、
- ヒアリング
- 自社製品、サービスの説明
- クロージング
の3つに分解することができます。一つ一つ解説します。
ヒアリング
まず営業マンであるあなたとしては、相手にヒアリングを行うことから始めなければなりません。ヒアリングとは、相手の課題や困っていることなどを会話の中で引き出す流れのことです。
詳しくはヒアリングについての記事がありますので、こちらをお読みください。
そのヒアリングの流れの中から、自社製品やサービスが役立ちそうな事柄があれば、売り込んでいくチャンスです。すかさず自社サービスの説明へと繋げましょう。
自社製品、サービスの説明
これはヒアリングを通じて、見えてきた顧客の課題に対して、自社製品やサービスなら解決策を提示できますよと説明する段階です。ここでは、いかに顧客に魅力を提供できるかということが契約を取れるか否かに直結してきます。
クロージング
相手に興味を持ってもらえた場合、クロージングといって契約してもらうための段階に入っていきます。これが商談の最終段階です。仮にクロージングまで辿り着けたとしても、何らかの理由で折り合えないことがあります。
そうならないためにヒアリングの段階で十分に情報を引き出しておかなければなりません。また、引き出した情報を元に、契約してもらうための話の組み立てを進めていく必要があります。
詳しくはクロージングについての記事がありますので、こちらをお読みください。
商談の各ステップにおけるコツとテクニック
ここからは、うまく商談を進め、契約締結に辿り着くまでのコツやテクニックを3つご紹介します。
BANT条件
- Budget : 予算のことです。相手がこの課題の解決のために使える予算を知っておくことで、どんなサービスをどんな値段で提案するかの決め手になり得ます。
- Authority : 権限のことです。大きな契約となれば、一般の社員の一存では決められないことは想像できますよね。誰にどんな権限があるのかを知ることは、この契約を締結するために誰を説得しなければならないのかを知ることでもあります。今回の商談では契約締結まで行けなくとも、部長のTさんならその商談を契約するか否かの権限を持っていることがわかれば、Tさんにアポイントを取ろう、などと戦略を立てることができますよね。そういう意味では、このまま商談を進めて良いのか、それとも今回は引き出せる情報を引き出して、次に備えるのか、という攻めか、撤退か、という判断にもAuthorityは重要だと言えますね。
- Needs : 必要性のことです。相手方の企業が、どんなサービスや製品を欲していて、どれくらいの数や量が必要なのか、などは重要な情報ですよね。また、これは営業担当者の個人の見解ではなく、相手方企業全体の課題であることを明確にし、会社と会社の間での契約になりうることを確認する必要があります。それに加え、課長や部長などの管理職の方々に話が通っているかということも確認しておくべき事柄です。
- Timeframe : いつ必要なのか、ということです。こちらが提供できるサービスや製品が、いつまでに必要で、どれくらいの期間の契約になるのか、ということも把握しておくべき情報です。
ヒアリングの際に引き出せる情報は多ければ多いほど良いですが、契約締結まで辿り着くためには、このBANT条件が極めて重要です。先ほど述べたように、ヒアリングの段階で引き出した情報がこの後の段階でどのように商談を進めていくのかを考える判断材料になります。
ここで得られた情報をもとに、どうやって相手に契約してもらうか、いかに相手を納得させるかを考えていきましょう。
FSV話法
FSV話法は、Fact, Scene, Valueのそれぞれの頭文字を取った話法になります。こちらは、自社製品、サービスの説明の際に役立つテクニックと言えます。
- Fact : 事実のことです。当然かもしれませんが、サービスや製品紹介の段階では、まずその製品やサービスがどういったものかを説明し、理解してもらうべきです。どういったものかが理解してもらえずに説明を進めても、効果が薄いでしょう。この段階にじっくりと時間をかけ、相手の反応を見ながら必要とあれば質問などにも答えられればなお良いでしょう。
- Scene : 使用しているシーンのことです。ただその製品やサービスについて解説しても、例を用いた具体的な話に落とし込まなければ、ぼんやりとしたイメージで終わってしまうかもしれません。つまり、そのままでは契約してもらうには説得力に欠けます。契約してもらった場合、相手企業が抱えている問題がどのように解決されるのかを具体的に説明できるとベストでしょう。また、他社での導入例や、自社が想定している使用例なども交えて説明できれば一気に説明の解像度が上がるでしょう。
- Value : 提供できる価値のことです。今回提案しているサービスや製品に契約してもらうことが、相手企業にどのような価値をもたらすことになるのかを説明することで、一気に説得力が増します。もちろん、商談の基本は相手企業が抱えている問題を自社サービスや製品で解決することですから、相手企業が抱えている問題が解決されることでどのようなプラスの効果が生まれるのかを説明できたら御の字です。相手が気づいていないようなプラス効果を説明できるとなお良いでしょう。
ドア・インザ・フェイス・テクニック (Door in the Face Technique)
最後にご紹介するのは、ドア・インザ・フェイス・テクニックと呼ばれるものです。こちらは、最後のクロージングの部分で役立つテクニックになります。
こちらは、譲歩的依頼法とも呼ばれており、こちらが最初に譲歩することで、相手にこちらも譲歩しなければ相手に悪いと思わせる交渉術と言えます。
例えば、ある製品を15万円で売り込もうとしているシーンを解説します。
営業マン : この製品はお試し期間込みで25万円になります。
相手企業の担当者 : 魅力的な製品ですが、25万円だと少し難しいかもしれないです。
営業マン : わかりました。それでは15万円ではいかがでしょう?
相手企業の担当者 : 15万円なら予算内ですし、可能です。
25万円という高い要求を最初に提示し、相手が難色を示したところで、すかさず本命の要求を提示することで、まずはこちらから相手に譲歩し、相手にも譲歩してもらうことを誘うというテクニックになります。
こちらのテクニックは、相手にとって有利な条件になったと感じてもらうことで満足感を感じてもらうことができます。こちらとしても難航することなく商談を進めることができれば、お互いハッピーな商談として終えることができるテクニックになります。
まとめ
今回は、BANT条件などを筆頭に、商談の際に役立つテクニック集を解説しました。特にまだ営業活動を始めたばかりの新人の方や、営業に挑戦してみようと思っている方々にとって有意義な内容であったなら幸いです。
営業は、直接会社の売り上げに直結する重要な仕事です。どんなに素晴らしい製品やサービスを展開できたとしても、それが必要な顧客に利用してもらえなければ全てが無駄になってしまいます。
ぜひ今回まとめたテクニックを参考にしながら、皆さんの営業で会社の売り上げをぐんぐん伸ばして行っていただければと思います。応援しています。
参考文献
https://mba.globis.ac.jp/about_mba/glossary/detail-11884.html
https://www.innovation.co.jp/urumo/door_in_the_face_foot_in_the_door/